アポストロフィーS

ワンワン!ワンワンワン!

小玉ユキ『坂道のアポロン 1 (1) (フラワーコミックス)』

坂道のアポロン 1 (1) (フラワーコミックス)
小玉 ユキ
小学館
おすすめ度の平均: 5.0
5 映画をみているような…
5 期待しています。

 今読んでいて一番ドキドキする作家さんの最新単行本です。
 すごくいいので、すごくいいとしか言いようがないワケなんですが、それだけでこの文章を終えるのもなんですので、蛇足になりますが語ってみましょうかね。


 舞台は1966年、昭和でいうと41年になります。いわゆる高度経済成長の真っ只中ですね。東京オリンピックから2年後、大阪万博まであと5年ということです。まあ、より正確には、高度経済成長がある程度達成されて、それなりの安定感を見出しつつも、その負の部分(公害とか未だ消えぬ貧乏とか)がクローズアップされつつある時代、というべきでしょうかね。
 主人公はメガネ男子の高校生でクールな超美男子。都会から地方の高校へ転校してくるんですが、クールを装う一方で対人恐怖症というか、ストレスがすぐに吐き気になっちゃうから、逆にクールを装いプライドを守るしかないっていう…まあわかりやすく言うと60年代のオナニーマスター黒沢なワケですwww
 で、転校先の委員長が学校の案内をしてくれるんですが、これがソバカス少女でハートウォーミングなカントリーガール♪で、超直球でサイコーにカワイイワケなんです。主人公もすぐに胸キュンになってしまうワケです。王道の少女マンガ展開ですね♪
 そいで、主人公はさっき言ったストレスからの吐き気があるから、それから逃げる場所が必要なワケなんですよ。そう、ちょうどオナニーマスター黒沢が、女子トイレで放課後ナニするように、彼にとっての避難所こそが屋上なワケです。ところが、屋上に行ってみると…。
 まあ、これ以上は読んでみてください。とにかく委員長のりっちゃんにやられます。超萌え。主人公のカオルくんも好きですねー。後半には音楽ネタがあります。アートブレーキーのレコードなどが出てきたり、チラリとビートルズの『help!』ジャケが出てきたりします*1
 んで、いいとこで引き。うーん、もっともっと読みたいぞー。*2


*1:使い方にワロタ。ビートルズって、結局日本ではイヤなカンジのボンボンが聴いてた音楽って側面があるのよねー、リアルタイムでは。

*2:でも、amazonでレビューしてる人が「50巻くらい続けてほしい」って言ってるのには、さすがに自重汁と思ったwwwwww