アポストロフィーS

ワンワン!ワンワンワン!

涼宮ハルヒの憂鬱

 さて、10日ばかし日記も更新せず、ナニをしてたかというと…いや仕事はもちろんしてたんですが。娘&姪といっしょに美術館めぐりin 岡山でピカソ展ハシゴしてたりしたんですが。編み物もちょこっとやったりしてたんですが。ビデオ編集をこちょこちょやってたりしてたんですが。(以下延々言い訳のため中略)


 ハルヒにハマってましたwwwwwwwwwww


 いやあ、ホントいまさらですみませんwww 中には、え、まだ見てなかったの?ってえ方もいらっしゃるでしょうが、実は王道のヲタロードを巧妙に避ける天邪鬼なんですワンワンは。だからってマイナー専門ってワケでもないのがこれまたどうにもこうにも。
 ま、そんな話は置いといて(つ´∀`)つ
 以下、若干のネタバレご容赦。


 あのね。いろいろ準備が必要だと思ったんですよ、見る前に。微妙に入ってくる世評では、まあエヴァのね、いわば学園版みたいなアレなんじゃね?的な意見があったので、そいでエヴァから見たんですよ、ちょっと前にね。あ、見るのは初めてでしたー…って前にここでも書いたっけ? いやー、皆様がハマるのもうなずけるクオリティ。…でもオレ的にはあんまりおもしろくなかったんですよエヴァは。まあ、繰り返し見たらアレなのかもしれないんだけど、TV版、DVD版とどっちも見て、劇場版も見たんだけど、どっか…なんか印象として繰り返し見たいなって感じがあんまりなかった。たぶん、乗り遅れすぎてるからだと思うんすよ、渦中に見るとまた違ったんでしょうけど。なんかね、でもね、正直言ってどっか居心地よくなかったのね、エヴァはね。


 そいで、話はハルヒに戻るんですけどね?
 アニメの構成が、TV放送時とDVD収録時で違う順番になってるって情報を、どっかで読んで、あー原作を前提にして作られてるのかと。そう思ってですね、原作から読み始めたんですよ。1巻目の『涼宮ハルヒの憂鬱』、これが抜群に面白カタヨ(・∀・)
 あのね、この作品、いわゆる萌えビジネス的な、というかヲタ向けビジネス的な部分(ブログと2ちゃんとYoutubeによる盛り上がりというインターネット口コミ含む)で語られることのほうが多いと思うし、評価はされてるんだけど…なんていうの、もっとみんなちゃんと誉めたほうがイイんじゃないかと思ったんですよ。ざっと目を通した限りでは、あんまり誉められてないように思った。

涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)
谷川 流 いとう のいぢ
角川書店 (2003/06)
売り上げランキング: 88


 ↑のリンク先から内容紹介を引用すると──「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上」。入学早々、ぶっ飛んだ挨拶をかましてくれた涼宮ハルヒ。そんなSF小説じゃあるまいし…と誰でも思うよな。俺も思ったよ。だけどハルヒは心の底から真剣だったんだ。それに気づいたときには俺の日常は、もうすでに超常になっていた―。第8回スニーカー大賞大賞受賞作。
 ま、ようするにハルヒって子は、電波でトンデモな子な、いわゆる「常識」とかからすると、イタい子というか、はみだしちゃってる子というか。


 でもね、ちゃんとハルヒのね、動機っていうか、理由っていうか、そういう部分をキチンと描いてるじゃないですか。例の野球場(おそらく甲子園)のナイター観戦に家族で出かけて…っていうのをキョンに話す、踏み切りのシーンね。あそこがこの作品の肝だと思うっす。観衆の実在感に驚いて、日本中全部の人間が集まったのかと思ってみたら、父親から5万人くらいだと言われる。計算してみると日本の総人口の2パーセント2000分の1にすぎないことがわかって愕然となる小学6年生女子。いかに自分の存在がちっぽけかを思い知らされてしまい、風景が一瞬で灰色になってしまったという、あのシーン。
 たとえばね、よく引き合いに出されるエヴァのアスカで考えたら違いがよくわかる。アスカってキャラは、小さい頃のトラウマから、これ以上傷つかないようにって強がってる女の子でしょ。自意識で武装してるっていうか。で、同じ理由で年上の男性に憧れて、強がりから誰にもわかってもらえなくて、焦るわけですよ。そのあたりのリアルさ含めて、なんか息苦しい感じが充満してるよねエヴァは。で、実は同じような息苦しさを、シンジやらミサトやら、主要登場人物がみんな抱えていながら、あるいは抱えているが故に、ちっとも他人とコミュニケーションがとれず、ズブズブの孤独地獄へとはまっていくっていうイヤな構図がどんどん展開されてっちゃう。
 でもハルヒは違うんですよ。むしろ、逆なんだよね。というか、正反対だから真逆なだけというか。最初の出発点に、上記の灰色の認識があって、そこから武装解除した女の子の話なんだよね。…あれれ、ちょっと違うね。書き直そう。うーんと。一旦解体された自意識を、もう一度組み直すために、別な価値観で武装した女の子が、武装解除していく物語なんだ。それも、武装したまま武装解除。(ややこしいけど、これで合ってると思うな)
 まーそのー、通常は、こんなもんか的自虐精神とか働いちゃったりして、諦観というか、負けてしまうものじゃないっすか。ジリ貧ながらも太平楽に寝転んでダラダラとはすごせる的な、そういう立ち居地でやりすごすしかねーなっていうかね。ま、その立場こそ、我らが語り部たるキョンに他ならないと思うんすよ。
 というワケで、語り部であり主人公であるキョンがやっぱ重要だよなーと思うんすよ。だって、上の灰色の認識ってさー、キョンならわかってくれると思って話したっての、あると思うんすよハルヒ
 でまあー、負けず嫌いの彼女はその認識を睨めつけて、一人孤独にがんばるワケです。小6ん時から中学3年間、そんで高校入学して、ずっとずっと一人でツッパって生きてきた。そんで、自分なりに考えた自分なりの「他者」へのメッセージに気付いた最初の人間がキョンだったわけでしょ。例の物語導入部にある曜日によって髪型変えるっていうエピソードね。このあたり、まるっきり大島弓子『草冠の姫』じゃん!とか、少女マンガヲタとしては大興奮してますたお( ^ω^) つまり、展開的に王道なワケで、これは面白いなー。何度も読みたくなる。


 小説は順調に今8巻目の途中まで読んでます。アニメは全話見て、例の大宮ソニックシティのライブのDVDも見ますた。平野綾テラカワユス(*´д`*)ムッハー
 自分的には小説が一番おもしろいです。続きが気になる(`・ω・´)
 …アニメの正直な感想としては、キョンの中の人に、も少し抑えた演技してほしかったなーと思うんすよ。いわゆる個人的感想ってヤツです、はい。いや、TV放送でいうと1話の自主映画まんまの画面作りの再現度の凝り具合とか、大評判になってる学園祭ライブとか、そりゃあもう大好きなんですけど、うーん…全体を通してみると、キョンさわぎすぎじゃね?って…。ま、だからあれだけみんなお祭りできて、盛り上がれたのかもしれんから、結果的には良かったんでしょうねー。オレ的にはそこだけやれやれってことでwwwww