アポストロフィーS

ワンワン!ワンワンワン!

無法松の影

 ひとり引きもこもって、酒をガンガン飲みながら『仮面ライダー響鬼』の1〜2話を見返してますた。やっぱりすっげーオモロイ!! カッコイイ!! 全編屋久島ロケなんですけどね、いやーカットのタイミングがすげえ気持ちイイんだよねー。このあたりはかなり音楽との兼ね合いを大切にしてますねえ。ミュージカル的展開、オレかなり好きだよ。最近はちょっと見られなくなって残念、たまにはやってくれ! それはともかく1話の冒頭に置かれてる文章に大注目!

石ノ森章太郎先生の遺志をついで」

 うおおおおおおおおおおおおおおおお!
 前にこの日記で「映像に石ノ森のコマ割り感がある」ってな文章書いたけど、やっぱりスタッフの皆様も意識してたんだなあー。男の子がおじさんに憧れるっていうモチーフ、現代でもちゃんと有効ってことをキッチリ表現してほしい。まあ、そっち系のみなさんにとっては801展開のネタでしかないのかもしれませんけどねー(笑)
 で、前からちょっと思ってたんだけど、響鬼ってさあ、『無法松の一生』をちょっとモチーフにしてるよね? 太鼓叩きで独身男性で、おじさんと男の子がテーマでしょ? まあ細部はかなり違うんだけどさー。そいでもやっぱ平成版無法松ってことで決まりだと思うのね。
 つかね、例えば80年代ってのはずっと「女の時代」とか言われてですね、男はどんどん居場所をなくして、ついにはパンツ論争にまでなっちゃったわけですよ。カッコイイ男って言えば、女から見たイケメンみたいなさー。そういうのにフクザツな心境だった10代を送った者からすると、こういうストレートに「男の子の憧れ」をテーマにした番組があると、ちょっとホッとする。
 で、その「ホッとする感」ちゅうのは、割と『無法松の一生』──原作のタイトルで言うと『富島松五郎伝』──に近いからなんじゃないかなあーと思うんすよ。


無法松の一生』についてはマンガ夜話でもおなじみ、大月隆寛先生の『無法松の影』をお読みあれ。これの続編が書かれることがあれば、必ずやこの『仮面ライダー響鬼』のことが書かれることでしょう。

無法松の影
無法松の影
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大月 隆寛
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