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ワンワン!ワンワンワン!

ふたりはプリキュア MaxHeart #8 レビュー

 先週書いた予想、すなわちプリキュアふたりがひかりと共にタコカフェを引き継ぐっていうどれみのMAHO堂的展開、見事に外れましたねー(笑) とにかく今回は良かった。かなり良かった。いや、すごく良かった。
 去年プリキュアを見始めたのは10話からで、ふつうに「へえ〜」ってカンジだった。そうそう、たしかほのかの両親が帰ってくる誕生日のエピソードで、これはマックスハートでは来週の9話がそれにあたる。
 DVDでチェックして遡って見て、8話「プリキュア解散!ぶっちゃけ早すぎ!?」のあんまりの出来の良さにしばし呆然。激しく心を揺さぶられた。6話7話と伏線を張ってて、それを8話でまとめるってパターンは今回のマックスハートでも同じっすね。
 とにかくそれ以来、プリキュアなんかどこが面白いの?なんて言う人には、とりあえず8話を見ろ!と答えるようにしている。でも今回のマックスハート8話は、もっと出来がイイかもしれないと思ったのだった。

 今回は劇的な構成にしてあると思った。ドラマチックという意味ではなく、演劇的/舞台的ということ。舞台はタコカフェを中心にして、プリキュアの二人の登下校シーンとあかね&ひかりの住むマンション、それからジャアクキングさまになるらしい少年のいる洋館ぐらいしか出てこない。
 中盤のナカオくんの登場シーンから「あんたはあんたの道を、わたしはわたしの道を」というあかねさんのセリフのシーンあたり、それからちょっとあとの同じ舞台での戦闘パート、ひかり/ルミナスのセリフ「あたしとあかねさんの夢のお城なんだから!」あたりが特に演劇ちっくと言えないか。先週のルミナスはポルンの言われるがままに戦っていた。それが自ら守るべきもののために敵に立ち向かい、堂々と主張する。
 ドラマとしては割と凡庸であちがちとも言える。〈ポルン−ひかり〉と〈ひかり−あかね〉の絆の話なんだが、カット割の心地よさと含みを持たせたセリフとで、とにかく飽きさせないどころか面白さ倍増。
 全編にポルンのかわいらしさを散りばめたり、「だるまさんが転んだ」シーンでのなぎさの百面相など、小さいお友達への目配せもバッチリ。
 とにかく脚本がウマイなあと思った。気になるところとしては、ポルンが怒って欲しいとなぎさたちに相談しているところへ、ヘンにタイミングよくほのかが登場して話をチャッキとまとめちゃうところと、「怒ってくれてうれしいポポ」のシーンでのひかりの物分りの早さが早すぎることくらいかな。
 ハーティエルたちを全く登場させず、本来主役であるプリキャアの二人さえも脇役に回して、ひかり/ポルン/あかねさんに焦点を絞りきってていねいに描いたのが勝因でしょう。ああ、なんだか書き足りない気もするけど、今回はこれで。