モーリス ドリュオン『みどりのゆび (岩波少年文庫)』
みどりのゆび (岩波少年文庫)posted with amazlet at 09.06.26おすすめ度の平均:うちが、愛なき場所のハッピーサプライズが好きになったきっかけって。
だれかにプレゼントしたくなる本です
40年のロングセラーの意味。
とても考えさせられる本
一生の教科書にしたい本
引越の整理に乗じて、ひとつ思い出の虫干しをしよう。
数年前、この本を好きだという女の子に出合った。
ぼくたちは友達になり、その時にすすめられてこの本を初めて読んだ。いい話だとは思ったけれど、単にそれだけだった。
その女の子は、表面上は心優しいのだが、つきあっていくうちにそれが表面上のものでしかないことに気がついた。
他人の心の機微をわかっているくせにわかっていないふりをして、傷つけることが相手のためだと一方的に思い込んでいるような傲慢な子だった。
当然、周りの人間は離れてゆく。
だのに、周囲の無理解のせいというこれまた一方的な論理でそれを正当化し一方的に自己憐憫に陥っている、あるいは逆に「わかってるのよ」アピールの自己嫌悪を撒き散らす、そんな子だった。*1
ようするに痛い子だったのだ。
当然ながらというか残念ながらというか、彼女とは疎遠になったので、今の彼女がどうなっているのかをぼくは知らない。正直興味もない。
この本の支持者が、みんなそんな子ばかりではないとは思うが、この本にはそういう子を甘えさせてしまう薄っぺらさがあるなあと、今にして思うのだった。ヘンに「閉鎖的で宗教チック」(©dcくん)なとことかね。
そんなわけで、この本は手放すことにする。
*1:まあそれがわかる自分も同じアナのムジナ、同族嫌悪ってだけなんだけれどもね…orz