アポストロフィーS

ワンワン!ワンワンワン!

「ロックンロール」

 仕事から帰ってきて、なんとなく文章書きたい気分なので書きます。
 昔、いわゆる渋谷系の音楽をめちゃくちゃ聴きまくってた。もう10年以上前のことになる。ピチカート・ファイブの曲で「ロックンロール」ってのがあって、今でも大好き。曲自体はボサノヴァっぽいっちゅうか、QPの3分間クッキングのOP曲を少し遅めにしたカンジで、全然ロックンルールじゃないんだけど、歌詞の中で「おーんぼろラジオでロックンロール鳴らして〜♪」ってのが出てくる、それでつけただけ。ま、このあたりがいわゆる渋谷系の美意識なワケですな(笑)
 まあ女が古いレコードや服や、彼氏まで全部捨てて、新しい「あなたの」知らない街で知らない誰かとすごすわっていう、女にとってはS、男にとってはMな歌詞なワケですよ。だいたいピチカートの歌詞って全部そう。こういう構造になってて、だからぼくはピチカートに関しては女子になって聴くようにしてる。だって、男子として聴くとインポになりそうなんだもん(笑) もうね、モテない男のみじめさがにじみすぎてて、男子としてこれをマトモに聴けるってのはどっかおかしいと思う。
 モテないオタクの男の子がモテはやされる逆転劇ってのが90年代の局地的に見られた光景だと思うわけですよ。それこそピチカートの小西然り、エヴァ庵野しかり。まあ、経済的な成功でしか逆転劇は起こりえないワケで、そこだけしかオタクは期待されていないんだなっていうのが世の中の、なんつうの、真実なワケですよ。今も昔も世間てのは世知辛いんですよ。
 でもそういう経済的成功から降りちゃった人もいて、っていうか大多数のオタクがそこから降りちゃって、まあいわゆる産業社会の奴隷に成り下がってるワケなんですね。で、それでどうやら世の中なんとか回ってると。まあ、中にはニートになるしかない子どもたちもいて、ひきこもったりリストカットしたり、ACという選民意識むき出しの特権階級になってみたり、自意識過剰にがむばってるワケですね、やれやれ。
 もちろん世間ってとこは、そういうニートたちに対してですね、甘えんな!ぐらいのことは思っているわけですが、別にどうでもイイし、キモいし、話せばムカつくし、どうせ自滅するだろうし、関わる時間ももったいないからってことで華麗にスルーするワケですね。
 かくして人と人に「交通」*1が絶えてしまうワケですが、ま、しょうがないやね、互いに同じ人間として見れないのだもの。同列に並べないのだもの。かくして差別意識は肥大化し、世の中に見えないヒエラルキーがカタチ作られる。『電車男』とかさあー、下層に追いやられた独身男性のシンデレラ・ストーリーにオヤジ化した自意識過剰(でも天然好き)な女子が乗っかってるだけだもんなー。同じ原理でアンガールズとかの「キモカワ系芸人」が婦女子にウケること! ついに男子は見世物レベルってことですよ。『きみはペット』とかがウケるのも同様。
 でもさあ、オタクは好きなものが好きなだけで、つきつめた結果オタクになっただけで、なろうと思ってなったワケじゃなく、アレがそいつの自然で普通なだけなんだよね。それを他の人間が、別な基準の「自然」だの「普通」だのを振りかざして「普遍」という「権力」を行使する。マスコミや消費社会が守ってくれるだけだろう? いいかげん、その「権力構造」に気づいちゃくれないかねえ? また、そのことを自覚してる男子女子の数が増えてはくれないかねえ? 一応フェミに期待してたんだけど、プリキュア評ひとつ書きやしない今のフェミの人たちには本当に興味ないよ。
 ぼくは会社では、士農工商エタ非人犬畜生one_oneとして下層を生きているんですけどね?wwwww 今の世に孤立して生きているのは、むしろ誇りだね! 今の世で、理解なんかされなくってもイイね! …なーんて強がりですけどね…_| ̄|○