アポストロフィーS

ワンワン!ワンワンワン!

小笠原スティールパン事情

 たまにはスティールパン関連のエントリーを書きますね。
 実は先日、小笠原諸島・父島にお住まいのAさんという方から、横浜パンフェスDVDのお問い合わせを頂戴いたしました。
 もちろん、その瞬間にワタクシにはピン!ときちゃったんですねえ。わかってしまったんですねえ。このAさんって、きっと小笠原のスティールバンドの方だって。
 富田晃先生の著書『祝祭と暴力―スティールパンとカーニヴァルの文化政治*1の「6章 Pan in Japan 日本におけるスティールパンの受容と普及」でも触れられてますが、2003年に小笠原諸島返還35周年 記念事業として募集がかけられた「ボニン・スティール・バンド」。そこに在籍の方ではないかと、すぐにわかったので、さっそくお返事をお送りしたところ、ビンゴ! はたしてそのとおりだったワケです。
 横浜パンフェスのDVDについては、まるぱHPの更新が滞っているのでアレなのですが*2、現状としては頒布は停止いたしております。ちなみにイベント主催者サイドの意向を汲んだ結果、そうしているワケなんですが、しかーし! パン関係者となると話はもう全然別です。ですよねKさん? メールお送りしてるのに、どうしてお返事いただけないんですか、と私信交じりの楽屋オチなチラ裏ですみません。
 とにかく、横浜パンフェスDVD、2005年分&2006年分を遅々とご用意しつつ、メールにて小笠原のスティールパン事情をお伺いさせていただくことに。もち、ブログ掲載許可もいただきましたとも。


 Aさんによると、結成当初は「ボニン・スティール・オーケストラ」という名称だったそうです。2003年、小笠原諸島返還35周年 記念事業として4月16日に原田芳宏氏率いるパノラマ・スティール・オーケストラが、父島でライブをしました。Aさんはそれを見て「やってみた〜〜い」と思い、始められたとのことです。つまり、結成当初からのメンバーの方なんですね。なんという歴史の生き証人!

その後集まった人たちで返還祭当日に演奏を披露するため必死で練習しました。
パノラマスティールオーケストラの素晴らしいプレーヤーの方2名が
交代で何度か教えに来て下さって
2ヶ月弱で3曲を完成させました。
部活ののりでとーっても楽しかったですよ。
あの夏の日は一生の大切な宝物です。


Aさんからのメールより(原文ママ

 この美しい文章に胸打たれるのは、ワタクシだけではないはずです。どこかの映画会社さんで映画化してくれないですかね、うまくすれば日本全国的にスティールパンが大ブレイク…ってそうそううまくはいかないかwwwww
 こちらでも調べてみましたが、「返還祭」の日程は6月26〜28日。楽器に触るのも初めてってことでしょうから、この日程では強行軍ですよねー。


 さて、1次募集で参加した方々と、2次募集で参加した方々で、練習の曜日が違っていたこともあり、現在では2つのバンドに別れて活動しているのだそうです。
 1次募集で参加した方々のバンドが、Aさんのおられる「ボニン・スティール・バンド」。2次募集で参加した方々のバンドは「ロコパン」というバンド名だそうで、こちらのブログで取り上げられているのは、この「ロコパン」さんのほうとのことです。
 そういえば、写真を拝見すると、Tシャツに「LocoPan !」のロゴが確認できますね。


 Aさんによると、「ロコパン」さんのほうが人数も多く、活動の幅も広く、自分たちはあまり活動をしていないから…と恐縮されておられましたが、いえいえ、何をおっしゃいますか。リズムがちっともとれず、しかも対人恐怖症の悪化で現在ではスティールパンを辞めてしまったワタクシのようなメンヘラひきこもり中年に比べればはるかに素晴らしいです。継続って素晴らしい!
 いやくらべるなよって話ですかそうですか。


 俄然小笠原に興味シンシンになっちゃいましたよ。来年は返還40周年、行っちゃおうかなあー…なんて思っちゃいました。


*1:現状、日本におけるパン関係の書籍の基本書と言って過言ではないでしょう。

*2:サボっててすみません、そのうち大大的にリニューアルしたいと考えています。考えてるだけですけどwwwww